楽園ハワイを象徴するフラガール,ダイヤモンドヘッド,アロハタワーやパイナップルなどがシンプルな単色使いで表現された味わい深い一枚。
絵柄の構成やプリントの手法、各部のディテールなどから最初期に製作されたものであるとわかる。
1930年代当時、デザインのアイデアはハワイで組み、最終のスケッチやプリントの型の作成、捺染などは日本の職人に託して作られた作品。
ハワイから送られてくる写真や雑誌などの資料をもとに、デザインが描かれていった。
本作を手掛けたのは、ハワイで仕立て業を営んだミヤモト・コウイチロウのショップ、ムサシヤ・ショーテン。日本語名は武蔵屋呉服店。当時の観光ガイドだけでなく、地元の大手新聞ホノルル・スターブルティンなどにも広告を出し、アメリカ本土からの観光客やハリウッド俳優たちが名指しで「ミヤモト」の仕立てたシャツやローブを注文するほどになっていく。
日本育ちのコウイチロウは、文法を間違えた英語の売り文句や下駄を履いた笑顔の日本人のイラストなど、インパクトのある広告で見るものを引きつけ、ムサシヤはアロハシャツの歴史を語る上で欠かせないブランドとなっていった。
年代:1930年代前期
捺染:オーバープリント
柄パターン:オールオーバー・パターン
- Detail 商品詳細
- 素材:レーヨン壁縮緬
ボタン:ココナッツボタン